




練馬区 西東京市の動物病院
南大泉せき動物病院です
異物(食べ物じゃないもの)の誤食、腸閉塞(イレウス)に注意!
3日前から食欲がなく、ずっと吐いているという猫さん
エコー検査をすると腸管内に液体が貯留しています
腸管を追っていくとある部分で超音波が通りません
それより下流の腸管は正常です
ダムがせき止められるように腸液が貯留しているということです
ダムの部分が異物です
(ごめんなさい、エコー所見を録画していませんでした)
試験開腹すると
腸の一部分が腫れている箇所に異物を見つけました
下流は正常ですが
閉塞部位の上流は充血し、腫れています
腸は壊死を起こしていないので切開だけで済みました
手術がもっと遅くなれば腸壊死を起こしてしまい
腸を切除し、腸同士をつなぐ端々吻合をしなければなりませんでした
飼い主さんのお話を聞くと
バスマットのかけらだそうです
猫の異物はひも状のものが多いです
買い物袋の紐、ほつれた糸、輪ゴム、パーカーの紐等々・・・・・・
紐で遊んでいるうちに口に引っ掛かり、舌で押し込まれてしまいます
犬の場合は、手袋、布、ガーゼ、石、植物の種などの誤食が多くみられます
種、種は多いなぁ
食欲もなく吐いている場合は様子見せず、お早目の受診を
練馬区 西東京市の動物病院
南大泉せき動物病院です
すごくおなかが痛い様子です
エコー検査では腹腔脂肪、間膜、腹膜が白く映り炎症を起こしています
腹水も観察されます
腹膜炎を起こしていて、
CRPという炎症の数値も振り切っています
抗生剤、腹膜炎を抑える点滴、鎮痛剤を
シリンジポンプ壱号弐号を駆使し
微量点滴で流します
治療は本人の治る力を手助けすることです
エコー動画をブログに上げるにはどうしたらよいのでしょうか
動画はスマホからのみアップ可能
エコー本体から動画をPCに入れて、PCからスマホに移して??
下痢の治療 といっても
慢性下痢と急性下痢
小腸性と大腸性
分類をしながら治療を進めていきます
単にストレスであったり暴食であったりの単純性下痢であれば
2,3日で治ることがほとんどです
ですが対症治療に反応せず慢性化や再発性となった場合は
やみくもに治療するのではなく
系統立てて治療しながら診断を進めていきます
練馬区 西東京市の動物病院
南大泉せき動物病院です。
とある獣医系雑誌で見かけたこちらの本ただいまラボ
つい購入してしまいました
作者は片川優子さん
第19回全国高等学校文芸コンクール小説部門優秀賞受賞の方だそうです
麻布大学獣医学部の学生さん(今は院生)です
2015年刊行
同業の執筆された小説なんて初めて見ました!
早速探してみましたが、ないことないこと
ようやく手に入れましたがなんとまだ初版。。。。。。
獣医師以外は興味ないですよねぇ
「獣医学科のきらきらした夢と未来と青春はここにあるのだ!」
帯は盛りすぎです
獣医学生が書いているだけあり、
実習の書き込み、研究室での地味な作業、犬体解剖、
麻酔をかけての実習、動物病院実習での悩み事などなどリアルです
青春!に関してはちょっと違うかなぁ
バイトしてる暇はなかったです
毎日午後は実習、実験でいつ終わるかわかりません
毎期のテストでは落とせば再試、ですので勉強勉強
作中に出てくる人物ほどおバカなキャラはいませんでした
皆きちんと勉強に向き合ってます
そして長靴、つなぎ、うんちまみれ
動物の朝世話の後はシャワー浴びないと臭いっす
最初の牛さんの解剖実習で大学を辞める方もいました
研究室に入れば毎日のように22時23時に帰宅
卒論の実験、卒論書くための論文読み
卒論が終わればいよいよ国家試験に向けて勉強が始まります
東京の大学の「キャンパスライフ!」を想像してるとえらい違いです
とはいえ
皆で同じ目標に向かい、皆で同じ授業を受け、
皆実家を出ての一人暮らし
規模の大きい合宿と思うと非常に楽しい大学を送れたと思います
送り出してくれた両親に感謝です
作中にも出てきましたが私の大学にも研究室対抗朝野球なる文化がありました
作中より早い朝6時集合で。。。
いつからやっているのか誰も知らないが伝統として残っている
研究室対抗コスプレボーリング大会(ジャスコで!)
イオンの方は毎年迷惑されているとかいないトカ
冬は雪に包まれますので、
昨日雪かきしたのにまた雪下ろさないと車出せない
除雪車によって作られる駐車場前の雪壁
ずーっと曇り 太陽見えません
そして0℃を超えると今日はあったかいなぁと感じるようになり
灯油ヒーターが手放せず
うっかり結露をそのままにすると玄関開かない
つらいことばかりではありません
春は弘前城の桜、さくらんぼ狩り
自然に囲まれて(というか自然しかない)の遊びがメインでした
居酒屋で飲み会?
ないです
解剖棟の前でつなぎを着てバーベキューが基本
同級生たちとは
研究室に入ってからは曜日関係なく毎日
寝るとき以外は、といってもいいくらい卒業まで一緒です
就職して大学を離れ一人動物病院で働き始め
ホームシックではなく研究室シックになりました
そんな大学生活
いいんじゃない?という方はこの職業向いてるかも?
ちなみに私は小学生の頃に読んだ
動物のお医者さんで獣医学科に進学しました
というかこの漫画から獣医学科の倍率が一気に上がりました
いまはだいぶ落ち着いたそうですが
25倍から30倍
偏差値で言えば65~75くらい
倍率とかの話になると某大学がゴニョゴニョ
獣医学科に行きたいそこの小中高生!
ぜひ読んで、ようこそこちらへ
練馬区・西東京市の南大泉せき動物病院、看護師の石田です
こんにちは☀️
練馬区 西東京市の動物病院
南大泉せき動物病院です
下痢の治療 といっても
慢性下痢と急性下痢
小腸性と大腸性
分類をしながら治療を進めていきます
単にストレスであったり暴食であったりの単純性下痢であれば
2,3日で治ることがほとんどです
ですが対症治療に反応せず慢性化や再発性となった場合は
やみくもに治療するのではなく
系統立てて治療しながら診断を進めていきます
以前、セカンドオピニオンのブログ
除外診断のことを覚えていらっしゃいますか?
数日の対症治療に反応しない
再発する
初診時すでに2週間以上経過
などの場合
次のステップへと進みます
排便回数が増加しているのか
排便時のしぶりがあるか
糞便の量などの問診により
ざっと小腸性、大腸性と分類します
犬に小腸性下痢を起こす主な疾患 | |
食事の変更 | |
無分別な食事 | |
食事性 | 過食 |
不耐性、アレルギー | |
異物 | |
感染性腸炎(ウィルス、細菌など) | |
寄生虫 | |
小腸疾患 | 炎症性腸疾患 |
抗菌薬反応性腸症 | |
リンパ管拡張症 | |
浸潤性腫瘍 | |
イレウス(重責、腫瘍、肉芽腫、狭窄、異物) | |
膵臓 | 膵外分泌不全、膵炎、膵腫瘍 |
肝不全 | |
肝疾患 | 門脈圧亢進症 |
肝外胆道疾患 | |
消化器以外の疾患 | 副腎皮質機能低下症(アジソン病) |
糖尿病 | |
腎疾患 | |
敗血症 | |
子宮蓄膿症 | |
腹膜炎など |
|
練馬区 西東京市の動物病院
南大泉せき動物病院です
よくある下痢しました!
血尿!
なかなか言葉で正確に把握するのは難しいものです
下痢と言っても
水様便、泥状、粘液状、軟便程度
粘液に血がついているのか、鮮血なのか、タール状なのか
茶褐色、黒色、黄土色、緑色。。。。
血尿
尿全体が赤いのか、うすーいピンクなのか
排尿後に血が付くのか
発作、この言葉も難しいです
本当に強直性のけいれん発作もあれば
虚脱で力が抜けているのか
呼吸が速いことをいっていることもありますし
ただ震えていることもあります
このあたりをお互い勘違いしたまま診察を進めると
検査しすぎなこともあれば過小評価してしまうこともあるのです
検査しすぎはまだいいのですが
重症例を見逃すのは避けなければなりません
そこでスマホの出番です
異常な便、排尿、行動があった際はぜひ写真、動画に収めてください
あわあわしているときに動画を撮ってくれ、は難しいことかもしれません
ですがとても参考になります。
また
よくわからないけど連れていってと言われて連れてきただけ。。。。
症状がいつからなのか、よくなっているのか、悪くなっているのか
症状の頻度
普段と比べて表情は落ちているのか、変わりないのか
いつもの再診、くらいなら構いませんが
初診の場合、いつものその子をしらないわけで互いに困ってしまうことでしょう
普段一緒に生活されている方が連れてきてくださいね
初詣に行ったら長蛇の列。。。まんまと風邪ぶり返しました
家に帰ると隔離されてます
練馬区 西東京市の動物病院
南大泉せき動物病院です
新年早々スタッフ自慢です
ホテル中の様子を飼い主様にお渡しする紙です
お預かり中は環境が変わることでごはんを食べなかったり
うんちおしっこをしなかったり。。。。。
お預けするときは心配ですよね
お返しするときに口頭での説明はしていましたが
可視化することで一目瞭然
年末年始は毎日スタッフが入れ替わるため引継ぎが大変です
でも次にスタッフにこれなら経過を伝えることができます
もちろんそんなことは当然行っている病院さんも多いでしょう
ですが大事なのは
これ
私の指示ではなく自発的に作ってくれました
常にどうしたらよりよく日々を行えるか
何事もなく日々を終えられるか
工夫して考えてくれてます
とても誇らしく思います
年末年始は少々気になる子もいましたが
穏やかにお過ごしいただけたでしょうか?
本年もパワーアップして診療に向かう所存であります
南大泉せき動物病院
どうぞよろしくお願いいたします
練馬区 西東京市の動物病院
南大泉せき動物病院です
ウィスキーの綴りが二つあるのご存知でしたか?
“WHISKY”:スコッチウイスキー
“WHISKEY”:アイリッシュウイスキーとバーボンウイスキー
ロックよりストレート派です
さて
以前のブログで転院とセカンドオピニオンについてお話ししました。
他院から
甲状腺ホルモンが低いからすぐに薬を飲ませたほうが良いと言われたといったセカンドオピニオンの方が来院されました。
当院で見た限りでは低くなく、症状もないことから3か月間隔で血液検査することをお勧めし、前医のもとへお返ししました。
他院で
鼻腔腫瘍が疑わしいけど、そちらでは検査できない
とのことで当院で麻酔下で検査をし、診断をつけたうえで前医へお返ししました。
確定診断は得られていませんでしたが前医の先生の選択も間違ってはいません。
犬種、年齢、好発腫瘍を示されたうえで、腫瘍に対し効果があると思われる分子標的治療薬とNSAIDsを処方されていたからです。
同じおうちの子、咳き込むことをレントゲンから
気管支炎と診断されてましたが
当院で診ると、どうやら慢性経過の外耳炎からの発咳
こちらも処置、投薬で治してからお返ししました。
他院でずっと皮膚病と言われてきた子の相談
3か月前から食欲不振で白血球が高値でしたが大丈夫と言われたまま
生化学は肝臓の数値しか見ていないので
当院で見落としの無い様スクリーニング検査をすると腸管腫瘍があることが判明。このしこりが通過障害を起こしていることから食欲不振、腹膜炎を起こしている状態でした。
切除、その後組織診断次第で化学療法、メトロノミック療法、分子標的治療薬等さまざまな治療法をインフォームしました。
この子が小さい時から9年も通われていた病院の診断が
3か月も前から見落とし違っていたことをなかなか受け入れられないご様子で
高度医療センターを受診されることを選択されました。
すべての患者さんを当院で抱えることはできません。
CTやMRIを入れられるスペースも資金もありません、
高度な整形外科が出来る器具も技術もありません。
休診日もありますし、夜間も1人ですので全て診察に応じることはできません。
では最初から大きい病院に通えばいいかというと。。。。
3例目の子は練馬区で一番大きいであろう病院に通われてました
当院でできてそちらでできないことはおそらくないでしょう
知識をアップデートし、技術を研鑽し、経験を積み重ね
見落としの無いようにスクリーニング検査をきちんと勧めることがことが出来れば防げたものです
地域の動物病院で出来るだけ協力し、
こいつぁ難しいぜといった時には躊躇いなく二次診療施設を紹介する必要があります。
地域で協力していけるといいなぁ