練馬区 西東京市の動物病院

南大泉せき動物病院です

 

 

鼻腔内腫瘍のお話 前

 

鼻腔内腫瘍後編

 

診断にはまずレントゲンを撮ります

 

下の様に鼻腔内が白くなっていたり、真ん中の鼻中隔が溶けていたり

するとかなり怪しい所見です

 

 

 

 

 

レントゲンやCT画像では”なにかある”までがわかります

ではその”なにか”を鑑別するために細胞を採取する必要があります

 

針を使用したり、鈎とよばれる器具を使用して

細胞を病理診断してもらいます

 

腫瘍治療では切除できるものであれば切除が第一選択となりますが

鼻腔内腫瘍においては完全切除が困難、術手技自体が困難

術後の外観において問題が多すぎるため

また術後の経過成績も芳しくないため選択されることはまずありません

 

放射線療法が第一選択とされています

 

またほかの固形がんと同様に化学療法(抗がん剤)による治療成績も生存期間を延長させる成績はみられていません

 

現状化学療法は未分化がんや転移がある場合の補助療法としての位置づけです

 

猫の鼻腔内リンパ腫においては

放射線療法と同程度の治療報告もあり

すべての症例にあてはまるわけではありませんが化学療法を選択することもあります