月: 2016年7月

動物病院キッザニア 〜動物のお医者さん体験〜

こんにちは!南大泉せき動物病院です😊
この度、動物病院キッザニアの開催が決定いたしました!✨✨

お子さん、お孫さんの夏休みの自由研究にいかがでしょうか?📖✏️

日時:8月20日(土) 14:00〜

対象:年長さん〜小学6年生まで

内容:

  • レントゲンを見てみよう!
  • 顕微鏡を見てみよう!
  • 聴診をしてみよう!                       
  • ぬいぐるみに採血、注射をしてみよう!    などなど

定員については追ってお知らせいたします😁(3組かも…?)

が、ご予約、先着順となりますのでご希望の方はお早めにご連絡ください😁
ご自宅のわんちゃんをお連れいただいて体験することもできます🐶🎵

犬のアトピー性皮膚炎 食物アレルギーについて その2

こんにちは、南大泉せき動物病院です。

前回までは診断編でしたので治療方針についてです。

アトピー性皮膚炎の完治は難しいです。

また若いうちに発症することから飼い主さん、動物への負担も考えながら治療方法を決めていきましょう。

治療方法も様々ですが、体への負担が少ない順でおおまかには

おうちのお掃除

シャンプー

ごはん

サプリメント類

外用薬

内服薬、注射薬

となります。

まずおうちのお掃除、これ大事です。

アトピー性皮膚炎の原因は、ハウスダスト、カビ、花粉などです。

お掃除や散歩後の乾拭きなどをしてもらうことで、体につくアレルギーの原因(アレルゲン)を減らすことができます、一番の治療です。

花粉を持ち込まない、入れない、のは人のスギ花粉症と同じですね!(私も花粉症)

次にシャンプー

これも体についたアレルゲンを落とすと同時に、皮膚のバリア機能に合わせたシャンプーを使うことで皮膚を強くすることができます。

ただ、アレルギーだからこのシャンプー!というわけでなく、乾燥気味、脂気味などその子に合わせたシャンプーを使うことが大切です。

ごはん、サプリメント類も同じく皮膚のバリア機能を改善することができます。

 

ここまでで痒みが抑えられると、体への負担も少なくかなり良い結果です。

シャンプーの頻度、種類はその子に合わせて処方しますので、ご相談ください。

できるだけシャンプーで維持してあげたいのですが、治療初期の回数はどうしても多めになってしまいます。

ご家族のご理解、ご協力が不可欠な治療です。

 

ですが、残念ながら外用薬、内服薬の治療が必要になってしまう子がいるのも事実です。

 

皮膚症状の範囲が狭い場合は、塗り薬、スプレー剤を使って痒みを抑えてあげることができます。

 

内服薬、注射についてはメリット、デメリットがあります。

メリット デメリット 有効率
ステロイド(副腎皮質ホルモン) ・即効性がある ・長期連用副作用 ほぼ100%
・有効性が高い ・投薬を止めると再発
・安価
免疫抑制剤 ・副作用が少ない ・免疫を抑制する 約70%
・導入時は高価
減感作療法 ・副作用が少ない ・開始時に特殊検査が必要 約30~70%
・有効なアレルゲンが限られる (有効アレルゲンなら)
・注射なので頻回来院
・そこそこ高価
インターフェロン療法 ・副作用が少ない ・注射なので頻回来院 約50~70%
・アレルギー体質の改善 ・ちょっと痛い。。。 (報告に差)
・導入時は高価

ざっとですが、こんな感じです。

いかに副腎皮質ホルモン(ステロイド)の投薬量、期間を減らすかがポイントとなります。

 

犬のアトピー性皮膚炎 食物アレルギーについて

こんにちは、南大泉せき動物病院です。

ワンちゃんたちの皮膚について、です。

治らない外耳炎、足の指の間の痒み、口周りが痒い子、など様々いらっしゃると思います。

アレルギー、アトピーです!と言われたことありませんか?

実はワンちゃんたちのアトピー性皮膚炎、まだすべては解明できておりません。

そして、除外診断せずに一足飛びにアトピー、アレルギーとは診断できないのです。

 

アトピー性皮膚炎にかかりやすい犬種として

柴犬、シーズー、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、シェルティ、ウェスティ、などが挙げられます。

症状が出やすい体の部位は、両耳、眼周り、口周り、内股などです。

さらにアトピー性皮膚炎の多くは3歳未満で発症することが知られています。

「痒み」の強い病気は

ノミアレルギー、疥癬(皮膚に寄生する小さいダニ)、毛包虫(ニキビダニとも)、

細菌性皮膚炎、マラセチア(酵母)性皮膚炎、

食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、

まれな疾患として、自己免疫性、皮膚腫瘍(上皮向性リンパ腫等)もありますが、後日。。。

などが考えられます。

まずは治る病気を上から順番に

駆虫薬、シャンプー、飲み薬、外用薬を駆使して治療していきましょう。

感染源を治療、抑えたにも関わらず、痒みが残る場合、アレルギー、アトピーを疑います。

血液検査で、IgE、リンパ球反応検査、等がありますが、あくまで「痒みを起こす素因」がある、とわかるのみです。

血液検査のみで食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、との診断はできません。

ですので、食物アレルギー、アトピーの診断にたどり着くには痒みの起こる病気の除外が必要になるのです。

 

次に食物アレルギーの診断、治療は除去食試験を行います。

タンパク質をアレルギーの原因にならない程、細かく分解した特殊な療法食を使います。

療法食とお水で8週間過ごしてもらいます。

症状がなくなった場合は、食物アレルギーが強く疑われます。

症状が少し減った場合は、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の混在型の可能性があります。

症状が全然変わらなかった場合はアトピー性皮膚炎の疑いが強くなります。

8週間は大変ですが、ほかの食べ物をあげてしまうと試験の結果があいまいになってしまいます。

今後の治療方針が決まる大切な試験ですので、一緒に頑張りましょう。

 

アトピー性皮膚炎の診断が着きましたね、治療については次回。