練馬区 西東京市の動物病院
南大泉せき動物病院です
指が汚れるのがすごく嫌みたいです
食事中も結構な頻度で指を拭かされます
拭かないとテーブルにこすりつけてます
南大泉せき動物病院です
肥満細胞腫 後編です
放射線療法、化学療法、分子標的治療薬
どれを使うかは発生してしまった場所によりますし、
本人の性格、治療への許容、飼い主さんの許容によって
これらは変化します
化学療法(抗がん剤)は細胞分裂の盛んな細胞
(この場合、腫瘍細胞、骨髄細胞、腸管粘膜の細胞)をターゲットにするため、体の正常な細胞にも効果が表れてしまいます
もちろん有害な作用が出ないように薬用量を考慮します
しかし用量が少なすぎれば、腫瘍への効果も少なくなってしまいます
最大許容量をしっかり入れたほうが有効です
有害な作用、例えば嘔吐、下痢
白血球の低下から発熱、日和見感染を起こしてしまうと続けるのがつらくなってしまうのも事実です
しかし有害な作用を起こした子の方が予後は長い
というお話もあるため、用量を下げすぎるのは禁物です
その辺のお話はまたリンパ腫のお話のときに
ここで出てきた分子標的治療薬
現在犬の肥満細胞腫への承認が取れている「パラディア」という
お薬があります
正常な細胞と、腫瘍細胞の遺伝子の違いを狙って攻撃してくれるお薬です
そのため化学療法に比べ副反応も少なく、長期投与も視野に入れられます
難点は
少々お高いこと
化学療法のプログラムと違い、”いついつまで投与”の指標がないこと
完治を目的とした治療ではないこと
最近では肥満細胞腫だけではなく、
ほかの腫瘍への使用報告も多くなってきました
腫瘍を切除した後の、転移の抑制
切除不可能な腫瘍への緩和、減容積目的
など今までは抗がん剤に頼っていた治療が変わってきています
(今までのお話は現時点での治療であり、今後新しい知見が出た際には変わってきますのでご了承ください)