こんにちは
南大泉せき動物病院です。

猫さんと暮らしている方は聞いたことがあると思う、慢性腎臓病。
気にしている方もいらっしゃるかもしれません。

もともとネコは水の少ない地域で暮らしている動物でした。
そのため、少量の濃いおしっこをします。

そうすると腎臓には負担がかかることになり、シニアに入ってくると多くのネコは腎臓疾患を患うこととなります。

この腎臓病はやっかいで、病気のステージがかなり進まないと目に見える症状は出てきません。
ステージの進んだ段階は「尿毒症」と呼ばれ、
・食欲が落ちる
・嘔吐
・毛並みが悪くなる
・やせてきた
・口臭
などが見られます。

このような症状が見られるころには、腎機能は正常の30%も残っていないといわれております。

ではどうしたら良いのでしょうか?

この腎臓病、症状が出る前に

尿が薄くなる(尿比重の低下)(飲水量が増える)
尿にタンパクがもれてくる
血圧が高くなる
血液検査で腎臓の数値の上昇

等が検査でわかるのです。

早期に発見するには
尿検査、血圧検査、血液検査が大変重要になってきます。

(またそれぞれの検査結果から腎臓病のステージが決まり、治療法も変わってきます。)

日ごろから猫さんの様子を観察をすることはもちろん、動物病院での定期健康診断が大切なことがわかりますね。

ただ猫さん、シャイな子が非常に多いですよね。
病院に連れて行かれることが好きな子は、まぁいません。。。。

そんなときはおしっこを持っていって尿検査してもらうことをおススメします。

尿検査だけでも、尿比重、尿タンパクなど大切な項目がわかります。

尿の採り方、持って行き方はかかりつけの先生に聞いてくださいね。

早期の診断治療で、猫さんの寿命、QOL(生活の質)が改善されることがわかっています。

さて次回は腎臓病の治療についてです。