こんにちは!
練馬区、南大泉、せき動物病院です🌈
早速ですが皆さんは甲状腺機能低下症をご存知ですか
甲状腺機能低下症は猫ちゃんワンちゃんどちらもなり得る疾患です
今回は、甲状腺機能低下症についてお話します📖
甲状腺機能低下症について
甲状腺は気管の外側に左右1対で存在する内分泌器官です

甲状腺機能低下症は何らかの原因で甲状腺の機能が低下してしまい、
甲状腺からの甲状腺ホルモンの分泌が不足する疾患です
症状
•激しい運動を嫌う •悲しい顔つきになる •脱毛 •皮膚の代謝異常による色素沈着やカサつき •寒さに弱くなる •尾の毛が抜ける(ラットテイル)

甲状腺機能低下症により
尻尾の毛が抜けている状態(ラットテイル)
ちょっとずつ症状が出てくるから気づきにくいかもしれない…

その通り! 顔貌の変化も急激なものではなくゆっくりと変化する為気づきにくく、多くは加齢のせいと勘違いしやすいので非常に注意です
猫の症状も基本は犬と同じですが、犬と違うものとして食欲低下が見られる事があります。
しかし、それらの徴候から甲状腺機能低下症を疑うのは簡単ではありません
犬の甲状腺機能低下症
犬の甲状腺機能低下症は中〜高齢の犬でよく見られる疾患です
犬の甲状腺機能低下症のほとんどは、
甲状腺自体に何らかの問題が生じる事が原因と考えられていますが、
甲状腺自体に問題はなく🧠による異常で発症する事がまれにあります
猫の甲状腺機能低下症
猫では自然発生の甲状腺機能低下症はまれで
病態は解明されてないが甲状腺の腫大を伴う甲状腺機能低下症がしばしば見受けられます。
自然発症以外には、猫の甲状腺機能亢進症の治療において発生する事が多く
それらの治療によって甲状腺機能低下症と診断された猫は
高窒素血症(毒素の分解機能が低下して血液中の毒素の割合が高い状態のこと)を引き起こしやすく
その後の生存予後を短縮してしまう恐れがあります

甲状腺機能亢進症について詳しくはこっちの記事で書いてるよ
『甲状腺機能亢進症について』こんにちは練馬区・西東京市南大泉せき動物病院です 今回は猫の飼い主さんは知っておいた方が良い病気の一つ甲状腺機能亢進症についてお話ししていきます 甲状…ameblo.jp
診断方法
まず初めに、抗てんかん薬、ステロイド剤などの一部の薬剤を飲んでいる患者さんは、
甲状腺ホルモンが低くなる事があるので、
その他の病気や使用している薬剤などを除外して診断しなければいけません‼️
当院では、血液検査で甲状腺のホルモン(T4)とフリーT4(fT4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、
この3つを組み合わせて診断を行っていきます🩸
他には画像検査レントゲン、超音波、CT、MRIによって、甲状腺の状態を確認することもあります。
治療を始める前に自分が今飲んでるお薬を確認しなきゃだね!

治療方法
治療法としてはお薬の投薬になります💊
お薬の投薬は生涯続ける必要がある為、
お薬の量が合っているか、安定するまでは定期的に病院で血液検査をします💉

お薬は続けて飲まなきゃだから、お薬切れる前に処方してもらいに行こう
予防法はあるのかな〜?

残念ながら…甲状腺機能低下症に有効な予防法はありませんだから、
早期発見、早期治療が大切になります
定期的に健康診断として血液検査を受け、 甲状腺ホルモンの数値を一緒に確認すると、早期発見につながります
甲状腺機能低下症という疾患は、放置してしまうと人と同じで最悪死に至る可能性があります。
元気がない、歩きたがらない、沢山は食べないのに体重が増える脱毛があるなど、小さな変化でも構いませんのでお気軽にご来院ください🏥