練馬区 西東京市の動物病院

南大泉せき動物病院です

 

うさぎさんに使用できない抗生剤があるのはご存知でしょうか

 

というより

使用できる抗生剤を数えたほうが早いです

主に4系統しかありません

 

当院でも注射、内服はほぼ1~2種類しか処方できません

 

以前はクロラムフェニコールの小児用シロップが使用しやすかったのですが、販売が無くなってしまいました

錠剤もあるのですが、粉にするとものすごく苦いです

 

こんなに苦いものがあるのかというくらい

 

外用(点鼻、点眼)も含めると4種類くらいは使用できます

 

なぜこんなに少ないか

 

うさぎさんは口から摂取した植物を盲腸にいる細菌たちに分解してもらい、そこからエネルギーを摂取しています

 

犬、猫、人は経口摂取した食べ物を胃酸で分解し、腸液、消化液で消化、吸収できますが

 

植物からは直接エネルギーを摂取できません

 

そこで発達させた盲腸内細菌で発酵、分解させエネルギーを摂取しています

 

抗生剤を飲むと下痢をすることはありませんか?

私たちや、犬猫は下痢ですみますが

うさぎさんは盲腸内細菌が死滅することで

クロストリジウム性腸炎を起こし致命的となってしまいます

 

 

食欲不振から夜間往診を昨日受けたという

4か月齢のうさぎさんが初診で来院されました

粘液便、食欲不振、胃拡張も呈していました

 

夜間診療の治療内容をみるとうさぎでは使用しない抗生剤が含まれていました

 

治療を続けましたが、食欲不振、粘液便は改善されません

予後については言及しません

 

草食動物の治療はまだまだ特殊なものです

一般的に広がると医療の幅も広がると思いますが

遠い道のりのようです

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