月: 2018年6月

腸閉塞 後編 

練馬区 西東京市の動物病院

南大泉せき動物病院です

 

 

まずは胃に引っ掛かっているポンポンを切開して取り出します

そこからずずーと取れればいいのですが

下流のポンポンが引っ掛かって取れません

 

無理に引き抜こうとすれば腸が糸で切れてしまいます

 

 

ですので胃切開後ポンポンを切断

下流のポンポンにアプローチです

 

こちらから徐々に手繰り寄せて摘出完了です

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紐に限らず輪ゴム、ビニール袋の持ち手、パーカーのフードの紐

などなど思わぬものを飲み込んでしまいます

 

犬と違い高いところにおいても閉まったことにはなりません

遊んだ後はきちんと扉の中に閉まってあげてください

 

 

最近のスマホが大きすぎて真顔

ショップで触った時の写真

こんなに大きいのほんとに使ってる?指届くのかおばけくん

腸閉塞 前編 見どころは図

練馬区 西東京市の動物病院

南大泉せき動物病院です

 

またしてもブログに上げるのは異物誤食

いや、他の手術もしているんですよ

なかなかアップできないだけで

 

今回は猫のひも状異物

 

猫さん紐で遊ぶの好きですよね黒猫しっぽ黒猫からだ黒猫あたま

口でアグアグしているうちに飲み込んでしまうのです

 

胃で引っ掛かり腸でも引っ掛かり

腸は下へ送り出そうとしますが胃で引っ掛かっているため

腸は蛇腹状に手繰り寄せられてしまいます

 

以下

あ、ひどい図

 

術中写真

図より写真のがわかりやすい稀有な例

腸が手繰り寄せられて蛇腹状になっています

 

胃からここまでよく流れましたね

こんなに長いのもなかなか見ません

 

続きは後編

 

先日親戚の結婚式に出席してきました

 

うだるような暑さ

開放的な景色

動かない渋滞

後部座席はすやすや

一人運転

 

海沿いの観光地は気持ちが上がります(帰りは考えたくない)

うさぎと抗生剤

練馬区 西東京市の動物病院

南大泉せき動物病院です

 

うさぎさんに使用できない抗生剤があるのはご存知でしょうか

 

というより

使用できる抗生剤を数えたほうが早いです

主に4系統しかありません

 

当院でも注射、内服はほぼ1~2種類しか処方できません

 

以前はクロラムフェニコールの小児用シロップが使用しやすかったのですが、販売が無くなってしまいました

錠剤もあるのですが、粉にするとものすごく苦いです

 

こんなに苦いものがあるのかというくらい

 

外用(点鼻、点眼)も含めると4種類くらいは使用できます

 

なぜこんなに少ないか

 

うさぎさんは口から摂取した植物を盲腸にいる細菌たちに分解してもらい、そこからエネルギーを摂取しています

 

犬、猫、人は経口摂取した食べ物を胃酸で分解し、腸液、消化液で消化、吸収できますが

 

植物からは直接エネルギーを摂取できません

 

そこで発達させた盲腸内細菌で発酵、分解させエネルギーを摂取しています

 

抗生剤を飲むと下痢をすることはありませんか?

私たちや、犬猫は下痢ですみますが

うさぎさんは盲腸内細菌が死滅することで

クロストリジウム性腸炎を起こし致命的となってしまいます

 

 

食欲不振から夜間往診を昨日受けたという

4か月齢のうさぎさんが初診で来院されました

粘液便、食欲不振、胃拡張も呈していました

 

夜間診療の治療内容をみるとうさぎでは使用しない抗生剤が含まれていました

 

治療を続けましたが、食欲不振、粘液便は改善されません

予後については言及しません

 

草食動物の治療はまだまだ特殊なものです

一般的に広がると医療の幅も広がると思いますが

遠い道のりのようです